「それでは、後見人は団長でよろしいですね?」
「はい、マリアさんにジェシカちゃんも良いと言ってくれてますし。団長、お願いします」
私が頭を下げると、クリストフさんはニカッと笑って言った。
「もちろん、歓迎だ!ユウは今日から我が家の娘だからな!」
こうして、私の後見人は団長にお願いして今日から団長であるクリストフさん一家の一員となることになった。
そんなクリストフさん一家、実はこの国の伯爵家だそうで貴族でした! 貴族になるとか聞いてないよ!?
「大丈夫よ! ユウちゃんにはこれから色々と教えるから」
バチッとウィンクがよく似合うのも、美人さんの特権だと思う。
「よろしくお願いします、マリアさん」
「ユウ姉様、一緒に頑張ろうね!」
そうだね、ジェシカちゃんと学ぶくらいがちょうど良い感じだよね。
むしろ、最初は教わりそうだよね!
「ジェシカちゃん、よろしくね! 色々教えてね」
そんな感じで決まってホッとした所に、執務室のドアをノックする音が響き、騎士さんがなんだか神経質そうな男性を引き連れてやって来た。
「こちらに黒の乙女がいらしたと聞きおよびまして、お邪魔させていただきました」
神経質そうな男性が話すとそれに応えたのは、ベイルさんだった。
「さすが、兄上。情報が早いですね。さて、御用はなんでしょう?」
この方、ベイルさんのお兄さん? 確かに似てるけど! 雰囲気とか知的な感じもそっくりだし、兄弟なんだね。
「宰相閣下自らおいでとは、やはり黒の乙女は我が国にとって重要だと言うことですね?」
二人に割って入ったのは、もちろんクリストフさん。
「それは、もちろんでしょう。歴代の黒の乙女が残した功績を考えて、迅速に対応するのは当然です」
そこで区切ると、宰相だというベイルさんのお兄さんは私に視線を合わせて言った。
「私からは、国王陛下が会いたいと言っておりますので、早急に謁見頂きたく案内に参りました。ご一緒頂けますね?」
め、目力半端ないですね……。
流石は宰相閣下。
これは、断れるものでもないよね。
国王陛下に会うのにこの、普通なワンピースで良いのだろうか? 移動してきたばかりで、私の格好はシンプルなワンピースに乗馬用のパンツを合わせていた不思議な格好のままである。
ワンピースにパンツ合わせるのは現代日本ではアリだったけれど、この国ではこれアウトではないかしら? と考えてしまう。



