異世界転移したら、そこで強力な治癒術師になってました。


持ってきてくれたお茶を飲んで一息つく。


「あー、やっぱりメリッサさんのお茶はイイわー」

すっかり、ほやーんとお顔の表情が緩んだマリアさんに、ジェシカちゃんもホッとしている。

「ジェシカ。お父さん、帰りました」

やっと落ち着いたらしいクリストフさんが声を掛けるも、ジェシカちゃんにツーンとそっぽ向かれてしまい、かなり落ち込んだ顔をしたものの、今後について話を進めねばならず、泣きつつ立ち直っていた。

お父さん、ファイト……。 そっと涙を拭って見守っていたら、ベイルさんに声を掛けられた。

「ここの親子はいつも、こんな感じなので、お気になさらず。さて、ユウ様。私か団長のどちらかを後見人に選んでください」

そのベイルさんの言葉を聞いて、マリアさんとジェシカちゃんの目がキラリと輝いた。

「ユウちゃん、うちを選びなさいな! ジェシカも喜ぶし、アラルもきっと喜ぶわ!」


なんと、マリアさんにはもう一人お子さんがいて二児の母なんだとか。

アラルくんはまだ小さいので、詰所の別の部屋で乳母さんが面倒見ているらしい。


「マリアさんとクリストフさんが、ご迷惑でなければ……」

私の返事にジェシカちゃんが嬉しそうな顔をして、寄ってきて声を掛けてくれる。

「ユウ姉様って、呼んでいい?」

ズキューン!!

可愛いは最強で、正義だ!

こんな可愛い子に、そんなこと聞かれたら私にイエス以外の返事はない!

「もちろん、ジェシカちゃんが呼びやすいように呼んでくれていいの!」

思わず抱きしめていると、マリアさんが羨ましそうに言った。

「あら、ユウちゃんずるいわ!私もぎゅーさせて!」

三人でギューッとして和気あいあいとしていると、ベイルさんがモノクルを上げて聞いてきた。