ご主人様だけに一途



必死に懇願しても

僕の心臓は
僕を裏切るように駆け出してしまうから、
たちが悪すぎる。



「な~んてね。
 困らせて、ごめんなさい」


えっ?


「あきと君が
 ステージに立ちたくないってこと、
 ちゃんとわかってるから。安心してね」



葉音ちゃんは
僕の服の裾から手を放し、

爽やかな笑顔で、
夜空に向かって伸びをしたけれど。



ちょっと……

待って。待って。



ウサギの獣人役は……

「元カレの雅光くんがやるって
 言ってくれているんでしょ?」


「なんで……そのことを?」


うわっ……

ヤバっ……

自滅……