ご主人様だけに一途




「私のことを……心配?」



そうだよ。

「自分の心の中に、
 辛い気持ちをため込みすぎて。
 潰れちゃわないかなって」



「そうだね。
 私ね、すっごく心が弱いから。
 キツイことを言われたら、
 自分の部屋に籠っちゃうかな?」


「それって……」


「でもね、
 みんなの前では笑うようにしてるよ。
 友達の前では笑顔でいなさいって、
 おばあちゃんに教わったから」



ほらまた

辛そうに笑ってる。




学校でも、
僕は葉音ちゃんを見て、思っていた。


辛いときは、
無理して笑わなくてもいいのになって。




きっと

おばあちゃんの教えを
ずっと大事にしてきた葉音ちゃんに

『辛いときに笑うな!』なんて言ったら、
逆効果だよね?


じゃあどうしたらいいの?って
余計、苦しめちゃうよね。




そうなると……

僕ができることは……


葉音ちゃんの心に、寄り添うくらいだね。