僕は内心聞いてしまってからやめておけばよかったかな?と思っていた。

だって、それを聞かれたときのキミの顔は切なくて、どこか辛そうな顔をしていたから

それにキミは今下唇を噛みながら涙をこらえているから…

「ご、ごめんなんでもな…」

謝りかけたその時…

「私も、練習でてみたいな、でれたらいいな、でもなぁ〜そんなこと許されるかなぁ〜?」

って、まるで僕が考えてるようなことを言ってるんだから。

だから僕も泣きそうになった。

もちろん、ばれないように、ね?

「本番でれるだけ幸せなんじゃない?」

と、少し嫌味もいてしまった…が

「どうかな?本番でれるといいなぁ〜。そしたら色のない心に少しは色がついてくれると思うから…」

もう辛かった。だから僕は

「じゃあ、またね。本返しに行かなくちゃ。」

その場で、失礼だと思いながら一方的に話を切ってしまった。