「…もな、桃菜」 「あ、ごめん」 「大丈夫?」 「うん、大丈夫」 しばらく放心状態で動けなかった。 試合に負けたのはもちろん悔しいけど、でもみんな頑張ってたし選手たちの顔にも笑顔がみえた。 ただひとりをのぞいては。 あんな顔をみてしまったら、どうしたらいいかわからなくなる。 「ごめん、先帰っていいよ」 「桃菜は?どうするの?」 「水上くんをここで待ちたいの」 「そっか、わかった。気を付けてね」 「うん、ありがと。バイバイ」 遥と巧くんに別れを告げて、球場からでてすぐのベンチに座る。