8月25日(前編)

「じゃ、見ててね」

と言うと小走りで人の輪の中に消えて行った。


「紗良っ!勝ったよ!見てた!?」

ボーっとしていると勢いよく駆けよってきた千波。

「次勝てば優勝!いけるかもっ」

その言葉を聞いて初めて千波が優勝を目指していたことを知る。


「次の試合もちゃんと見ててよ?」

「うん」

「あ、ちょっと時間あるから上から見ない?そろそろ男子バスケだよね」

と言った千波の足は階段に向いていて、後を追うように着いて行くと、ベストポジションからバスケを見ることができた。


「ね、紗良は水樹のことどう思う?」

「え?」

「普通にかっこいいよね?」