8月25日(前編)

次第に呼吸が乱れ、体の震えが止まらなくなり、暗所恐怖症の症状が出てくる。


「はぁ、はぁ……っ」

頭がパニック状態に至ると立っていられなくなり、胸を抑えてしゃがみ込んだ。

朝陽……朝陽…、

……水樹くん、助けてっ…!


気づくと水樹くんに助けを求めていた。

その時、遠くで2限目を知らせるチャイムが聞こえた。

と同時にドアが開く音が聞こえ、一気に太陽の光りが倉庫内に入ってくる。


「紗良ちゃんっ?大丈夫!?」

水樹くんの声が聞こえた瞬間、久しぶりに涙が溢れた。


「水樹、くん……っ」