8月25日(前編)

スラーっとしたスタイルが水樹くんとお似合いだから余計に苦しい。


ど、どうしよう!?

このままだと鉢合わせしてしまう…!


帰る!?隠れる!?

とアワアワしているうちにも2人が近づいてくる。


咄嗟にブロック塀の角で身を隠す。

だけど、バレるのも時間の問題かもしれないと心臓がバクバクとうるさい。

神様お願いっ、どうかこのままバレませんように…!

と座り込み、できる範囲で体を縮めた。


「慧の家来るの久しぶりだな〜」

そばまで来た2人の会話が丸聞こえで、盗み聞きしているような気分になる。


「愛が来るのって確か…2年ぶり?とかじゃないかな」

久しぶりに聞く水樹くんの声に胸が高鳴るけど、その口から他の女子の名前が出るのは結構つらい。