8月25日(前編)

「時間を無駄にしてるんじゃない?」

「無駄…?」

「だってどっちかが素直になればいいだけの話しでしょ?意地の張り合いなんて時間の無駄だよ。仲直りしたら楽しいこといっぱいあるはずなのに」


……確かに。

そう考えると水樹くんとの時間をかなり無駄にしてきている。

わたしさえ素直になればいいだけの話し。


「今日あたり会いに行ってみたら?彼も待ってると思うよ」

と沢田先輩の優しい笑顔が背中を押してくれる。

「そう、ですね。行ってみます」


素直になるとかそんなことよりも、もうずっと水樹くんが恋しくてたまらなかった。

触れたい、って思ってる。


ただ、何かしらのきっかけをずっと待っていた。

いつかは水樹くんのほうから来てくれるだろうと…

でももう待つのはやめた。