8月25日(前編)

朝陽は今でもわたしを…?

「何でよりによって同じクラスになったりするんだろうね?…ほんと今頃過ぎて笑える」

「朝陽…」

「ずっと願ってた。紗良と同じクラスになれることを。その願いが振られた後に叶うって…神様も意地悪だよな〜」


と薄く笑う朝陽に胸が痛む。

「ってさすがに重いよね。ごめん」

「ううん…朝陽の気持ちは嬉しいよ」


嬉しいけど、その気持ちにはどうしても応えることはできない。


「まぁ〜バスケの試合は水樹に負ける気しないけどね」

と笑う朝陽につられてわたしも笑う。

「2人のこと…どっちとも同じくらい応援してるよ」

水樹くんはもちろんだけど、朝陽のことも応援したい。


幼馴染として。

だから、2人とも頑張れ!


「お、モテ男の試合終わったみたいだよ」

と朝陽の視線の先を辿ると水樹くんたちの姿が見えた。