8月25日(前編)

「紗良ちゃん何怒ってるの?」

「怒ってなんか…」

「怒ってるよ。何で?怒ってるのは俺のほうなんだけど」

「……」


そう、それは間違いではない。

多分これは逆ギレってやつだろう。


「話し聞くから部屋戻ろ?」

と再び手を引かれ部屋に戻ると「話し聞かせて?」とソファに座った。


わたしは沢田先輩のことを何一つ隠さずに話した。

どういう経緯で手を繋ぐことになったのかも。


ただ二度目に繋がれた手の意味はわたしにも説明できなかった。

「紗良ちゃんに俺がいるってわかってて頼む時点で色々と怪しい」

「怪しいって何が?」

「だから……やっぱり言わない」


と口を閉じてしまった。


そこまで言われると普通に気になる。


「まぁ、でも誤解だったみたいだからいいよ」