8月25日(前編)

お邪魔しますさえも言わせてもらえないまま、水樹くんの部屋に一直線。


「紗良ちゃん、」

ドアを閉めるなり、水樹くんの痛い視線が向く。

「あの…えっと、」


何からどう説明しようか。

と悩んでいるとソファに押し倒された。


「え、水樹くん?…」

「バイトでもイライラする客いたのに、紗良ちゃんまでその追い討ちかけるなんてね」


と上から冷たい視線が落ちてくる。

「あれには理由があるの…」

だから聞いてほしい。

「理由があれば手繋いでいいんだ?理由があれば紗良ちゃんは誰とでも手繋ぐの?」

「っ…それは…」


違う…。