8月25日(前編)

「…はい!頑張ります」

バイトが終われば予定はないし、1時間なら問題ない。

「でね?もう一つだけお願いがあるんだけど…」


と再び沢田先輩の顔が歪む。

「もうここまできたら何でもお願いききますよ」

なんてことを軽い気持ちで言うのはアウトだと知る。


「じゃ、手…繋がせて?そのほうがカップル感出ると思うから」

「…っ……はい」

「ごめんね?嫌なのはわかってる…ほんと申し訳ない」

と頭を下げる沢田先輩。


「やめてください。わたし、沢田先輩には日頃から感謝しかないのでお役に立てて嬉しいです」

だから申し訳ないなんて思わないでほしい。

「やっぱり紗良ちゃんに頼んでよかった」


顔をあげた沢田先輩の顔には優しい笑みが見えた。

1時間、沢田先輩の彼女になりきる。

きっと、大丈夫!