8月25日(前編)

そう呼んだ水樹くんの声のトーンはやや低めだった。

そのまま唇が重ねられると、長い時間離れることはなかった。


「人んちの前で堂々とキスすんのやめてくんない?」

ハッと声のしたほうを見ると気だるそうな朝陽が立っていた。


「っ……」

み、見られた…よね?

ってここ朝陽の家の真ん前だ!


「そう妬くなって」

そう言った水樹くんはちっとも恥ずかしくなさそう。

なんならわざと見せつけてやった感じだ。 

「何しようが勝手だけど、俺んちの前ではやめてくんない?」

と今日の朝陽の言い方は尖っているようだ。


朝は普通だったんだけどな。


まぁ、確かに自分んちの前でキスなんてされてたらいい気はしないよね。