8月25日(前編)

再び走って下駄箱に向かうと、なぜか水樹くんの姿があった。

「水樹くん?」

「矢加部のとこ行くんでしょ?」


って水樹くんには全てお見通しなんだね。

「うん、行ってくるっ」

「1人で大丈夫?…そうだね」

と優しく笑う。


「大丈夫!行ってきます」

そう言い残し学校を飛び出した。


なんか最近は走ってばかりな気がする。

だけど不思議と走るのは嫌いじゃない。

どうか千波と向き合えますように!


住所が書かれたメモ用紙を見ながら着いたところは普通のアパートだった。


「201……ここだ」

どうやら店長は丁寧に部屋の番号まで教えてくれたらしい。

意を決してチャイムを押した。