8月25日(前編)

「始業式の日は木曜だよ。放課後待ってる」


…え?…な、なんて?

木曜日?放課後?待ってる?…


そっと振り向いた時には、水樹くんの姿はどこにもなかった。


今さら何だろう…。

「紗良ちゃん、」

気づくと隣に沢田先輩が立っていて、その手には大量の屋台の袋が。


「あれもこれも買ってたらこんなことになってた」

「さすがに買いすぎですよ」

とちょっと呆れてしまうレベル。


「これは奮発しすぎたね〜。買ったものは仕方ないから食べよ?」

ベンチに腰掛けると「彼とは話せた?」と尋ねてきた。