「水樹くん、」
教室に足を踏み入れると同時に名前を呼んだ。
だけど、水樹くんは無反応。
「………慧、くん」
初めて下の名前で呼んでみた。
「…くんはいらない」
項垂れたままではあるけど、返事が戻ってきてことに嬉しくなる。
「俺、このリレーに懸けてたんだよね…」
これに似た言葉を以前にも聞いたような…。
「でもまた負けた。…長谷川ほんと強すぎ」
朝陽の運動神経は並大抵じゃないからね。
でも、その朝陽とほぼ同時にゴールした水樹くんだって相当すごい。
「早く行きな?長谷川、待ってると思うよ」
「……水樹くん、忘れられない人がいるってほんと?」
教室に足を踏み入れると同時に名前を呼んだ。
だけど、水樹くんは無反応。
「………慧、くん」
初めて下の名前で呼んでみた。
「…くんはいらない」
項垂れたままではあるけど、返事が戻ってきてことに嬉しくなる。
「俺、このリレーに懸けてたんだよね…」
これに似た言葉を以前にも聞いたような…。
「でもまた負けた。…長谷川ほんと強すぎ」
朝陽の運動神経は並大抵じゃないからね。
でも、その朝陽とほぼ同時にゴールした水樹くんだって相当すごい。
「早く行きな?長谷川、待ってると思うよ」
「……水樹くん、忘れられない人がいるってほんと?」



