8月25日(前編)

とりあえず、クラスの足を引っ張らないことがわたしの目標。

だけどきっと、朝陽が言いたいことはそんなことじゃないはずだ。


もっと他に言いたいことがあるから、こうして誘ってきたんだろう。

「紗良、」

「ん?」

ふと足を止めた朝陽につられて、わたしも足を止めると朝陽の瞳と重なった。


「男子リレーなんだけど」

「男子リレー?」

それがどうしたんだろう?

「俺、アンカーなんだ」

「そうなの?それはすごいっ」


だってアンカーって足がよっぽど速くないと任せてもらえないよね?