8月25日(前編)

だって会おうと思えばいつでも会えるじゃん。

夏祭りの日が無理ってだけで、他の日は会えるんじゃないの?


水樹くんは、わたしに会いたいって思ってくれないの?…

もう水樹くんの彼女じゃないの…?

「あ…」

ふと聞こえた水樹くんの声に顔を上げると、家の前に朝陽の姿が見えた。


「じゃ、俺はここまでで帰るよ」

「水樹くんっ…」

「ん?どうした?」

「………気をつけて帰ってね。今日はありがとう」

そこまで出かけた言葉を吐くことはできなかった。


「うん。じゃ、またね?」

水樹くんはそう言うと背中を向けて歩いていく。


また会いたい…

本当はそう言いたかった。