確かによく考えればもう少しで夏休みに入る。

「来週の木曜日、連絡先教えて?」

連絡先…

それは別にいいんだけど…


本当にいいのかな?

だって女の子には教えないって言ってたし、逆に水樹くんの連絡先を知りたがっている子はたくさんいる。

そんな中でわたしなんかが…

と思ったけど

「…わかった」

と、とりあえず返事をした。


いつものように下駄箱まで一緒に行くと、なぜか朝陽の姿があって驚く。

「紗良……なんで?」