私は1人じゃない




夜は秋祭り。



明日はすぐに帰るから最後に班で思い出を作ろうって言うことで祭りに行くことになった。



集合場所の橋の上に行くと凌と蓮しかいない。


「霧野ちゃーん」
「2人しか来てないの」


「そうだね」
「もう行くか」


「え、まだ3人来てないよ」
「どうせ2人で分かれるんだから」


「え、また?」
「またってその方がいいだろ」


その考え方おかしいでしょ。



6人で1つの班なのに分かれたら班組んだ意味ない。


6人で行動したの昨日の午後の数時間だけじゃん。


私が班長になればよかったって後悔する。


「絶対6人がいい」
「そしたら途中でお前を連れ出す」


「それ誘拐、犯罪になるよ」
「連れて行くっていう意味だ、犯罪じゃない」


「私の意志で行くんじゃない、無理矢理連れ出すのは犯罪になるから、警察呼ぶよ?」
「呼んでみろ口抑えるから」


目が笑ってない、少し怖い。


それに蓮ならやりかねない。


「ねー、そしたら僕七瀬ちゃんと一緒ってこと?俺やだよー」


今この場に七瀬ちゃんがいなくてよかった。


いたら泣いて泣いてわめいてると思う。


「なんで?七瀬ちゃん可愛いしいいじゃん」
「でもとろいし俺の顔を下から見てくる感じが嫌なんだよねぇー」


トイプードルっぽいふわふわしてる凌なのに意外とバッサリ言うんだ。


「七瀬ちゃんのことが嫌いなの?」
「嫌い好きって感情は女の子に抱かないよ、僕。
ただ嫌なところがあるなぁ〜って思うだけ」



なんか、遊び人っぽい理由を持ってる。


「なんでなの?」
「なんでって?」


「なんで人の気持ちを向き合いもせずに無視するの?七瀬ちゃんは、凌のことが………「杏衣ちゃーーん!」」