次の日になり紫音は急ぎ足でふたりの
元に向かい頭を下げた。
「ふたり共、本当にごめんなさい!」
「紫音?」
「おい、ちょ、頭上げろって!」
「私、今日確認する事にしたの!」
「「今日?」」
ふたりはお互いの目を見て紫音を見た
「よし、行くよふたり共ー!」
「…なんだ、あいつ」
「母親は強しって…事でしょ」
元気が良すぎる紫音を見て言う天哉に
裕貴は笑いながら応えた
それから放課後になり生物室に向かう紫音
「先生〜居ますか?居ないの?」
カチャッ
ドアの鍵が閉まり
「え!?なになに誰誰!っえ」
カーテン閉まってる上に鍵が閉まり
紫音は驚いてると後ろから抱きしめられた
「紫音……会いたかった…紫音」
「んっ…ちょ、んっ芳樹…んんっ」
「好き…紫音…」
芳樹は紫音に激しいキスを落としながら
紫音の胸を触り制服を脱がしていく
「芳樹…んん…だめだ……って…」
「嬉しそうじゃん…ここ好きだもんな」
「だ…め…んっ…こう…き…」
「感じてる紫音エロい……舐めようかな」
「だめ…だ…め…だめだよ!」
紫音は芳樹の顔を叩いて距離を置いた
「はぁ…はぁ…話が…あるの…ふぅ…」
「……なに?」
「芳樹、私の事…好き?
「……好きだよ」
「本当に?本当に好きなの?」
紫音は真剣に聞きながら服を綺麗に着て
「どうして昨日隠したの?お母さんに」
「……」
「乗り越えるべきだったんじゃないの?」
「……悪い。」
「今えっちな事してきたのわざとでしょ?」
「っ」
「嫌われようと思ってしたの?」
「…お前…察しよすぎだろ…」
紫音の放った一言に驚きが隠せないでいる
「ねえ、芳樹?「ごめん紫音」え?」
「俺さ、ずっと好きな女いんだわ」
「……え…」
紫音は驚いてすぐに悲しそうな顔になった
「紫音の事好きになろうと努力してきた」
「……」
「でも話したりするとやっぱ好きな女はそいつで」
「……」
「紫音の事を利用してたらお前がいい女すぎて
かなり悪いと思い始めたんだ最近」
「芳……樹…利用してても……いいよ…」
「駄目だ。終わりにしよう。好きな女は1人で
それが紫音に変わることはないと分かった」
紫音は子供のように泣き始めたかと思えば
悲しそうで辛そうなのに頑張って笑ってる
「ねえ芳樹?一つだけ質問してもいい?」
「……あぁ」
「芳樹の好きな女って…梨華でしょ」
「っ!!まさか…いつから?」
「わりと最近だよ。梨華の話しを話す時だけ
芳樹は切ない顔をしてたからさ」
「……そっか……」
「あ、ごめん、あと一つだけ質問いいかな」
「…どうぞ」
「私と居て幸せと思った事はありますか?」
「……あります。」
「ありがとう…ございました…ばいばい。」
紫音は泣きながら、走って生物室を出た。
すると……人が居てぶつかった紫音
「……え?」
そう紫音の前にはふたりも見慣れた人がいる
ぶつかったのは、天哉だった。
「お前…泣いてんの?」
「いや、これは、その…」
天哉がキレて生物室に入ろうとすると
紫音が手を引っ張りとめた
「終わらしてきたの…関係を。」
「紫音…よく頑張ったね」
泣くのを我慢している紫音の頭を撫でる裕貴
「そういう事…か…ほら、行くぞ紫音」
「え、ちょちょちょ、ちょっと」
泣く紫音を守るように抱っこ姫をする天哉
「天哉は紫音が泣く姿を隠してるんだよ」
「……天哉……ありがとう。」
「……ぁあ。一目惚れすんなよ?」
天哉はからかう様に言い悪い顔をしている
「もう降りるもんー!!!」
「おい、暴れんなって、危ねぇな!」
「紫音本当に落ちる!!」
紫音は懐かしく思い笑った
「ねえ、天哉と裕貴?」
「「あ?/ん?」」
「大好きだよーーー!」
紫音は、お姫様抱っこされてる中
ふたりを大きく、抱きしめた
「「?!」」
「ちょ、やめろって!」
「紫音?!やめてよ」
「ふたりとも照れない照れない」
それからお姫様抱っこから降りた紫音
「あんたら相変わらず仲良しね」
3人に愛想笑いで話しかけたのは梨華だった
「梨華ー!!!!」
「暑苦しい…」
紫音が抱きつこうとすると梨華が避けた
「どうして避けるのよー!!!」
「暑苦しいって言ったでしょ?」
避けた梨華に紫音は文句を言っている中
「よー、梨華」
「梨華達の方が仲良いでしょ」
天哉と裕貴は近くに行き
「珍しいじゃない?ふたり共帰ってないなんて」
「それはー、なぁ?裕貴」
「俺に降らないでよ」
梨華の言葉に
慌て始める天哉と落ち着いてる裕貴
「ねえ、ふたり共、私梨華と帰るね」
「「分かった」」
「何?」
「じゃーな紫音と梨華」
「ばいばい」
ふたりは手を振り帰って行って
紫音は梨華の方を向き
「ん?」
「梨華、帰ろ?」
「分かったわ、バッグ持ってくるから待ってて」
「はーーーい!」
梨華は教室にバッグを取りに行き
紫音は大人しく待っていると
「紫音紫音紫音ー!!」
「あ、紫音じゃん」
クラスメイトの2人から話しかけられ
「あ、弥生とさくら」
「帰らないの?」
「ううん、梨華待ってるの」
「あー、倉田さんね!」
「?うん」
「倉田さんって…好きな人いるの?」
「え、いないと思うよ?分かんない」
「そーっか」
「何で?」
「今噂があってさ倉田さんって本当は」
「うん」
「星野君が好きなんじゃないかって!」
「へーえ…え?…裕貴!?!?」
「まー、噂は噂だよ。気にする事はないの」
「ないと思うけどな」
「そう言ってるのに弥生がしつこくて」
「いーや、きっと好きだよ!だって「なに?」」
「「あ」」
「梨華、おかえりー!!!」
クラスメイトが言い始めた途端話しを
遮ったのは、梨華だった。
「私が誰を好きでも関係ないんじゃない?」
「あ、うん、そうだね、ごめんね!」
「ほら、謝りなさい弥生」
「ごめんなさい倉田さん」
「別にいいわよ」
「帰るわよ弥生」
「はーい、じゃね、紫音」
「ばいばい、ふたりともー!」
ふたりが帰っていくと紫音が口を開いた
「梨華、話があるんだ」
「わかった」
帰りながら少しづつ話し出す紫音
「私…芳樹と別れたんだ…」
「は?」
「嫌いになったからとかじゃないよ?」
「あんたずっと好きだったじゃん」
「好きだよ、今でも好きだよ」
「じゃなんで?あいつ何かした?だったら」
「ううん!違うよ、そうじゃないの」
「なんで?」
「芳樹にはね、ずっと好きな子が居たの」
「はっ!?」
「芳樹はね、好きな子いて忘れられないの」
「あいつ!」
「でもね、よかったんだ…これで」
「……あんたがいいなら私はいいけど…」
「芳樹にはね、本当に幸せなってほしい」
「あんたお人好しすぎよ…放っておきなさい」
「梨華にも……梨華にも幸せになってほしい」
「…は?私?」
「そう、梨華にも本当に幸せなってほしい」
「なんで突然私が出てくんのよ」
「梨華…もう我慢しなくていいよ?」
「……」
「素直りなってもいいんだよ?」
「あんたもしかして私とあいつとか思ってる?」
「え?違うの?!」
梨華の反応に紫音は驚き、テンパっている
「はぁー。いいのよ、私は。放っておいて」
「……梨華…親友でしょ?…隠さないでよ」
紫音は悲しそうな表情になり
そんな紫音の表情見て梨華は険しくなり
「分かった。私はね好きな人なんて居ない」
「梨華!」
「ずっと…ずっと隠そうと思ってたのに…」
「隠…す?」
「私は司馬が好きなの。以上」
「へー、司馬君かー、、、えっ!?!?」
「応援してくれるんでしょ?」
「司馬って…司馬って…天哉!?!?」
「?そうだけど」
「あいつはやめときなよ!ダメだよ!」
「?……あいつは良い奴だよ。」
「っ……梨華が好きなのは…天哉?」
「応援できるならしてよね親友でしょ?」
何だか紫音には乙女な女の子ではなく梨華は
笑顔だけどブラックなオーラが見えている
「分かった!応援するよ!」
「……やっぱり要らない事は、やめてよね」
「分かった!全力で応援するよ!」
「お願いだから余計な事はしないで」
「わかってるよ♪︎」
「…なんか…とても嫌な予感するわ」
鼻歌でも歌う程かなりご機嫌な様子な紫音
そんな紫音に対して、しかめた表情な梨華。
これから……どうなっていくのでしょう。


