他人のために本気になるのは嫌で、
他のやつのために涙を流すことも嫌いで、

誰かのために自分を犠牲にしないといけない世界が、それが美しいと言われる世界が、
私は心底恨めしかった。




そして、誰かのために本気になれない私を責める世界が、とても息苦しかった。

少し人と違うだけで、狭い世間に弾かれて、仲間に入れてもらえなかった。
私がやることなすこと、全て異常行動と言われ、異常行為になって




私とみんなの違いが、私には分からなくて、
でもみんなには、私とみんなの違いがはっきりわかっていて

わからない私が悪いんだと、わからない私がおかしいんだと、
私は私を諦めて生きていくしかないんだと、幼いながらに思った。


そんなときに、私を受け止めてくれる人なんていなくて、私は何時だって独りぼっちで

そう思ってた。思ってしまった。思わないと、生きていけなかった。
私が悪いって、一生このままだって思わなきゃ、ありもしない期待を持って、また無駄に使ってしまう。

希望も、期待も、未来も、持つだけ無駄なものなんだと、教わってきたから。
独りだと思わなきゃこれから私が生きていくことができなかったから。




…そんな私は、自分から他人を否定して、拒絶して、気づいたら、私が嫌っていた人種の人間になっていた。これがホントの、醜い人間ってやつ。