最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「自分でって、情緒不安定か」

「そうかもしれないわね」


余計な心配をかけたくなくて、本当のことはいえなかった。


「炎帝がよければその傷手当てしてもいいか」

「え」


「俺がそういう人間に見えないか?って、そもそも人間じゃないけどな」

「迷惑になるから遠慮しておくわ」


「こんな時に限って遠慮とかいらねぇし」


そういうと壱流は目の前でしゃがんだ。


「なにしてるの?」

「乗れよ。見たらわかるだろ?」


おんぶってこと?


「お、俺だって恥ずかしいんだからな。ほら早くしろ」

「じゃあお言葉に甘えて」


「…軽いな。ちゃんと食ってんのか?」

「失礼ね。食べてるわ」


「身長だけじゃなくて体重も軽いな」

「どこに連れて行く気?」


「俺んち」

「……」


「警戒すんなよ。変なことはしない」

「知ってる?その言葉が一番信用できないのよ」

「そうなのか?女と付き合った経験ねぇからわかんねーわ、そういうの」


しってる。総長してるんだからそんな時間がないのも。


違うわね。正確には余裕がない。

舎弟思いな壱流のことだもの。自分よりも仲間優先なんでしょうね。