最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「たしかに貴方の言う通りかもしれないわ」

「?」


「本名を知ってこそ、やっと対等な関係といえるもの」

「フッ、ハハッ!!貴様に俺様の考えが理解出来るとはな!!」


「馬鹿にしてるの?」

「してるわけないだろう?それに一瞬とはいえ俺様の首に触れた。今までいなかったからな、そんな強者は」


最強総長の名は飾りじゃない。


私が闇姫を卒業したあとも彼は裏社会で戦い続けている。


「次は負けるつもりないから」

「それはこっちのセリフだ。貴様とはいいライバルになりそうだな」


「ライバル?最強総長がなに寝ぼけたことを言ってるの?」

「それもそうだな」


壱流を傷つけた人とこんな風に話せるなんて。


それになんだろう?

彼の表情がさっきよりも柔らかいような…。


「早く家に帰れ、闇姫」

「なに、急にどうし…」


彼が突然苦しみだした。


瞳は赤くなったり、黒に戻ったり。

それを何度も繰り返して。


「天羽狗遠。貴方は一体…」

「さっさと俺様の前からいなくなれ!」


「…っ。わかったわ」

「助けて…く、れ」


彼は私を突き飛ばした。


そして私はいつもの街(夢星)に戻った。