最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「駄目かなぁ?こんな可愛い子と友達になれたらアタシ自身もうれしーし。だってさ、美少女って隣にいるだけで目の保養じゃん」

「美少女?誰が?」


「え!?あなたって自分自身が美少女って自覚ない系のひと?」


自覚ない系?


「もったいないなぁ、こんなに可愛いのに。あ、アタシは風夏(ふうか)神崎(かんざき)風夏(ふうか)っていうの。ねぇ、あなたの名前は?」

「私は炎帝(えんてい)闇華(やみか)


炎帝(えんてい)?めっちゃ変わった名字だね。もしかして、どっかのお嬢様てきな?」

「お、お金持ちじゃない。普通の家庭よ」


「なんだぁ。普通の家庭か〜、安心した」


話し方が変わってる子だな。風夏ちゃんって。


なんだろう、今どきの女の子ってこんな感じなのかな?


私が裏社会にばかり目を向けていたから、表の世界がこんなに明るいなんて気づかなかった。


中学3年生になると同時に闇姫を卒業した私。高校受験の年だったから友達作りをする前に中学を卒業してしまって、女の子の友達はほぼ0。

それまでは学校にもほとんど行かず、幻夢たちと裏社会に身を潜めてたから。