最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「セクハラまがいなことしてただろ?」

「え?」


「廊下歩いてたとき、下見たらお前がいたから」

「お前じゃなくて、龍幻先生だろ?」


「あー、はいはい。って、聞いてるのか?」

「聞いてるよ。……セクハラはしてない。ただオレと同じ赤い目をしていた少女がいたから」


「気になるのか?」

「そうだね。研究者としては彼女がどういう存在かすごく興味がある」


「研究マニアもそこまでいくと重症だな。それでお前が臨時教師になったのは俺の監視のためだっけ?」

「マニアじゃなくて、本物の研究者なんだけどね。あぁ、そうだよ」


「臨時講師とはいえ教師の資格なんていつ取ったんだよ」

「オレが学生なのを忘れたのかい?君が必死で受験勉強してるときにとったさ。こんな時のために、ね」