最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「闇華姉さんって呼べば、問題ないってことですよね!?」

「…もう好きにして」


今から不安。

呼び方をいきなり直すのは難しいのかな?


私も短気なところは気をつけないと。
もし、相手から喧嘩を売られても買うのはやめておこう。

そもそも普通の女の子は喧嘩なんてしないだろうし……。


「人を殴る癖もなおしたほうがいいですよ?」

「…心を読まないで」


「人間の僕にそんな力はないです。
姉貴の顔に書いてあったんです」

「……」


「ほんとですよ?それに学校で1人になることはないので安心してください」

「なんで?」


「僕がついてますから」


自身を指さして主張する。


「それがかえって不安」

「なんでですか!?」


「なんでも。そんなことよりクラス見に行きましょう」

「はい!って、僕の話を流さないでくださいよー!」


掲示板に張られたクラス表を見に足を進める。


学校に着くまでの桜並木がとても綺麗だった。


ここが私が通う高校。

何事もなく、ただ平和に過ごしたい。だが、この時の私の願いは神様には届かなかった。


再び闇姫として裏社会を騒がせるのは少し先のお話。