「姉貴、本当になるつもりですか。吸血鬼になったら僕と…家族にも…その」

「幻夢」


「は、はい」

「どんな姿になっても私はわたし、そういってくれたのは幻夢、あなたでしょう?」


「…そう、でしたね。行ってきてください、姉貴。無事に壱流さんを助けたらお祝いしましょう!」

「お祝い?」


「姉貴が吸血鬼になったパーティーです!
美人吸血鬼だって仲間も言ってくれるはずです!」

「まったく、幻夢は…」


私は呆れながらも変わらない幻夢が嬉しかった。決して私を責めたりしない。

本当は私に言いたいことがたくさんあったはずなのに。幻夢は笑顔で私を見送ってくれた。


壱流、今まで苦しい思いをさせてごめんなさい。次は…今度こそ、貴方を助けてみせる。


貴方が私を好きだと言ってくれた、それだけで私は吸血鬼になってもいいと思ったの。


貴方と同じ世界が見れるのなら、壱流とずっと一緒なら私は…。


壱流、待っててね。

私が貴方を必ず救ってみせる。