最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「夢愛ちゃん、私のことがわかる?」

「いやっ!知らない!
あんたなんかしらない!!」


「私は知ってる。まだ出会って日が浅いけど…夢愛ちゃんは優しい子だって」


私は力強く彼女を抱きしめた。


「いや、はなして!!」

「離さない。はなしたりしない」


「私は狗遠様の…兄さんだけのものなの!」


兄さん…って。


「狗遠、夢愛ちゃんは貴方の…」

「ああ、妹だ。だが血の繋がりはない」


「それってどういう」

「夢愛は捨てられたんだ、本当の両親に。
1人で暮らしてたんだ、たまり場でずっと。
だから俺様が助け、この街で育ててきた」

「……」


知らなかった。

夢愛ちゃんにそんな過去があったなんて…。


だから夢愛ちゃんは言っていたんだ。

自分に無いものを持ってるって。