最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「あねーき。
姉貴ってば、聞こえてないんですか?」

「……」


「なんと、今日から闇姫が高校デビュー!これはビックニュースですよ。しかも、そんな闇姫と同じ学校に通える僕って、なんて幸運なんでしょう。夢みたいなことですけど、これは正真正銘現実なんですよね!?」

「……」


「って、僕の話聞いてます?裏社会を騒がせた元不良少女の闇姫さ~ん」

「……聞こえてる」


「それなら安心しましたけど。
だったらなんでシカトしてたんですか?」

「貴方がウザいから」


辛辣な言葉を目の前にいる男の子に言っている私は炎帝(えんてい)闇華(やみか)

元不良少女であり、中学時代「闇姫」のあだ名で恐れられていた女の子です。名字が変わってること以外は至って普通。


そんな私は今日から高校生。

入学式を機に心機一転しようと決意した数日前、当時舎弟で私に一番懐いていた紫咲(しざき)幻夢(げんむ)に私が闇姫だとバレました。


「ウザいってひどくないですか!?昔はあんなに僕を可愛がってくれたのに。愛妻弁当だって毎日のように作ってきてくれたのに~」

「それも昔の話。
それに愛妻弁当を作った覚えはない」


最初は単なる家出のつもりだった。


中学生になったばかりの私はまわりに馴染めなくて…。