―――次の日。


「壱流ありがとう。少しは休めたし、今から狗遠の所に行ってくるわ」

「姉貴、僕もついていきます!」


「幻夢…あなたは病み上がりでしょう?戦いが終わるまでここにいてもいいのよ」


壱流のアジトなら安心だし。


「何言ってるんですか?姉貴の一番目の舎弟としてついていかない選択肢なんてないです!…それにかなり悔しいですけど、この教師、腕だけはいいんですよ」

「褒めてくれて嬉しいよ、幻夢くん。しかし、あれだけ負傷してたのにわずか数時間でこれだからね。君の身体は研究材料としては申し分ない」


「ヒッ!姉貴、やっぱこの人とんだサイコ野郎ですよ!!」

「幻夢をからかうのもそのへんにしとけ」


「ははっ、ごめんごめん」


ほら、やっぱり…。


白銀先生がどういう人かは会話してみて少しだけわかった。
それでも謎な部分のほうが多いけど。


それに私と同じ特別な血を持っていて、いくら戦闘力が人並みより高いっていっても白銀先生の強さは限度をこえている。


正直、この人が仲間でよかったと心からそう思える。こんなの敵に回したら…想像するだけでも怖い。