最強総長は闇姫の首筋に牙を立てる~紅い月の真実~

「ほんとお前には頭が上がらないな。一生かかっても恩を返しきれそうにない」

「そんな…恩なんて。私は壱流のためならなんでも……っ」


「だったらいいよな?」

「な、なにを」


「今のは鈍いお前でもわかるだろ?」


首筋に壱流の手が触れた。


「俺は苛立ってんだ」

「ごめんなさい。私、また何か怒らせるようなこと…」


「ちがう」

「え?」


「お前にじゃない」


だったら誰に?


「他の吸血鬼に吸わせただろ?」

「それは…その、幻夢と友達が……」


「あの野郎…」

「まって、違うの。そうじゃなくて」


「あ?」


勘違いしないで。幻夢は何も悪くない。

あれは私の弱さが原因だから。