「あー!やっぱり俺にとっちゃ毒だな」

「?」


急に叫び出すと壱流は背中を向けた。


私はわけがわからなかった。


「壱流、どうしたの?」

「炎帝、やっぱお前はもっと自分を大事にしたほうがいい」


「それはさっきも聞いたわ」

「違ぇよ。今のはそういう意味で言ったんじゃねー」


「歯切れが悪いのはあまり好きじゃないのだけど」

「半端モノとはいえ、俺が吸血鬼だってこと忘れてないか?」

「あ…」


やっと納得できた。


おんぶしてたときも話してたときも普通だったから平気だと思ってた。


「そんなに吸いたいならどうぞ」

「は!?」


「さっきから我慢してたんでしょ?」

「だからそーいうとこ、だ!」


え?