月下の少女


一人、二人、また一人…。


キリがなかった戦いも終わりが見えてくる。


もう少し…。



パンッ



…え?


今まで聞いたことない音が聞こえ、みんなの戦いの手が止まった。


「おーい。お前らそんなもんか?意外と使えねぇな。」


さっきまで無言で傍観していた仲辰夫が突然語り出した。


その右手には拳銃。


やっぱり持ってたか…。


さっきの1発は何故か大蛇のメンバーの一人に向けられたもので、そのメンバーの特攻服の背中には総長と書かれている。


寄せ集めたチームの総長か?


「お前、連中を使えるようにしとけって言ったよな?誰も使えねぇじゃねぇか。死んで詫びろ…。」


「すみません…っ!許してください…ッ!!」


パンッ


「うるせぇ。黙れ。」


命乞いする味方に容赦なく放たれた一発は、その体を貫通させた。


なんて残酷な…!


私は残り僅かな敵を全て秒殺し、仲辰夫に近づく。


「あんた、何してるの?」


「お?これは月下の少女さんじゃねぇの。こんなところで何を?」


「お前ら潰すために決まってるだろ?」


「関東連合と手を組んだわけね。そんな奴らより俺の盾になれよ。」


はぁ?私に仲辰夫の仲間になれって言ってるの?


しかも盾って何言ってるの?


「バカじゃない?仲間を殺すようなやつの仲間になんか死んでもなりたくない。」


「ハハハハハハハハッ!!!!さすが甘ちゃん関東連合と手を組むだけのことはあるな。お前も甘ちゃんって訳な。いいさ、この街は俺が貰う。関東連合もお前も…俺の目の前で死ね。」



パンッ



「月!」


銃弾は私の足元ギリギリに着弾しコンクリートの床にめり込んだ。


危な…。