「春陽!大丈夫か?!なにがあった?!」


中に入った途端、瑞希さんが駆け寄ってきて問い詰めてきた。


部屋の中には昂さんや淳治さん、雪也さんもおり、この3人も私に心配そうな眼差しを向けている。


「私は大丈夫。とりあえず座って話そう。」


私の声掛けに4人の表情が少しだけ緩んだ。


いつもの場所に腰掛け、先程目撃した情報を伝えた。


私の話を聞いた雪也さんから仲辰夫の身体的特徴を聞くとほぼ一致し、あれはほぼ本人であることがわかった。


再びみんな険しい顔つきに変わり、空気がピリつく。


「この復讐の日のサイトを詳しく調べたら、仲辰夫が昔使っていたサーバーを経由していることがわかった。だから、このサイトもほぼ間違いなく大蛇が関係しているね。」


ということは、9月6日は間違いなく何かが起きるってことか…。


「9月6日の俺らへの復讐は恨みからのものだろ?でも、春陽さんが目撃した話では明日から何らかのことが起きる。明日は何があるってんだよ。」


淳治さんから発せられた疑問は最もで、私もそれはずっと引っかかってる。


9月5日にも何かがあったのか?


本当に明日、何かが起きるのか?


「それはわからない。ただ、何かが起きてもおかしくない状況っていうのは間違いないですね。」


「雪也の言う通りだな。幸い、現状は一般人への被害は出てない。明日何かが起こるかもしれない以上、今のうちに作戦を固めとかねぇとな。昂、至急集められるメンバーを集めてくれ。作戦を伝える。」


「わかった。」


瑞希さんの指示を受け、昂さんは幹部室から出ていき、更に室内はピリついた空気になった。


「作戦は?どうなってるの?」


私も作戦を把握してないとちゃんと動けない。


これまで戦ってきたどんな組織よりも手強いだろう。


やれることをやらなければ…。