「一緒に生きていきたい。別に俺の思い通りに生きて欲しいわけじゃない。お互いに頼りあってお互いに信頼し合って生きていく。今は春陽とそうなりたい。」
「瑞希…。」
ベッドの上でただ瑞希の話に耳を傾ける。
瑞希って、こんなに穏やかな顔するんだ…。
自分のことで精一杯で、あまり人の顔ちゃんと見たことなかったかもしれない。
これからは、目の前のこの人を、瑞希をしっかり見ていかないと…。
まずは、瑞希に病気のことをしっかり伝えて、私自身も今後にちゃんと向き合っていかなきゃいけない。
「瑞希、一つ、話しておかなきゃいけない事があるの。」
「なんだ?」
「私の病気、もう症状が出始めてるの。左手足は痺れてるし、右足もこんなだし、きっと私はもう自分の足で歩くのは難しいと思う。」
今の現状、今後のこと話せる時にしっかり話しておかないと。
気づけば話すこともできなくなってるかもしれない。
その前にちゃんと伝えないと…。
「私、本当は一人で生きていけなくなる前に死のうと思ってたの。」
簡単に死を選ぶ。
そんな話をしても瑞希の表情に動揺は見えない。
きっと、私と一緒に向き合おうとしてくれている。
この人なら大丈夫…。
「抗争が終わったあと、今なら死んでもいいや、後悔はないって思った。でも、どうしよう…。人の手なんて借りたくなかったのに、今は誰かに助けを求めてでも、みんなと、瑞希と一緒に生きたくなっちゃった…。我がまま…かな?」
瑞希は時折見せる不敵な笑みを私に向けてこう答えた。
「我がまま上等。元々人は一人じゃ生きれねぇんだ。これまで一人で生きてきたんだろ?ならこれからは今までの分たくさん手を借りて生きていけばいい。でも、まず春陽が頼るのは俺な?」
これまでたくさん一人で考えて悩んで、一人で抱えてきた。
肩の荷が勝手に軽くなって思わず涙が溢れ出す。
この人と、行けるところまでまで行ってみたい。
そう思えた。
「うん…!」
私は再び涙を流し、涙を止める方法が分からなくて、そのまま泣き続けた。
目の前で優しい表情を浮かべる瑞希は、力強い目で私を優しく見守っていた。
私はこの日、1分1秒でも、生きる努力をしようと決意したのだった…。


