太陽のように輝く笑顔を私に向け、目が眩みそうだ。
私は嬉しさから涙を流しつつ、精一杯笑顔を向ける。
「ありがとう…ッ。瑞希、私の最初で最後の彼氏になってください…ッ。」
「春陽の方こそ、後悔するなよ?春陽の初めては全部俺が貰うぞ…?」
「私の全部、瑞希にあげる。」
私はその日、初めて男の人とハグをして、初めてのキスをした…。
慣れないそれは、決して上手くはなかったかもしれない。
でも、すごく幸せで他には変え難いそんな瞬間だった。
「幸せだな…。」
「嬉しいこと言ってくれるな。」
私たちは顔を見合わせて笑い合い、たわいもない会話をくりひろげた。
お互い自分のことを話したことはあまりなくて、身の上話に花を添える。
「春陽はなんでそんなに喧嘩強いわけ?抗争中、初めて春陽の戦ってる姿見たけど、滅茶苦茶な強さだったぞ?全員一撃で倒すし、何より無駄な動きがなくて綺麗だった。どこで覚えたんだよ。」
「なんでって言われても、いつの間にかそうなってたって感じ。
なかなか外に出れなくて、学校にも行けないし友達もできない。
病気のせいで家族は私を避けていたし、いつも1人だったの。
それで中学生になった途端グレちゃって、毎日この辺りでケンカばかりしてた。
病気のせいで体力ないから無駄な動きがないように戦ってたから勝手にこういう戦い方が身についた。
親はいつの間にか家を出ていって、知らないうちに友達どころか家族もいなくなって…。
それで色んな場所を彷徨って、マスターに拾われて現在に至るって感じ。」
ここ数年のことをまとめて話したけど、今改めて考えたら怒涛の数年だったな…。
でも、その怒涛の日常の中、関東連合と出会った。
「瑞希こそ、私が瑞希を認識する前に私を見たことあるって言ってたけどいつ?」
「1年くらい前。onyxの近くで逃げ帰るような男たちとすれ違って、何かあったのかと見に行ったら血だらけの春陽が立ってた。」


