君の胃袋を掴む


苛ついて、怒ったりして、そしていつか雅宗から離れる。

既に見える暗い未来に、自ら進むほど馬鹿にはなれない。

「じゃあ小梅ちゃん以外の女の子と縁切る。連絡先も消すし、ケータイ見ても良いし」
「え、別にそんな……」
「一番かどうか、小梅ちゃんは聞いたけどさ」

昨夜、確かに尋ねた。
他の女の子の中で一番好きなのかどうか。

「僕にとって小梅ちゃんは"唯一"だよ」

にこ、と笑って雅宗は続ける。

「だから諦めて僕と一緒に生きて」

その時、私の胸に灯ったのは希望か絶望か。

まあどちらでも良いか、と諦めが勝つ。