君の胃袋を掴む


衣擦れの音と共に雅宗が起き上がる。
眠そうな顔をしながら、床をぼーっと見ていた。

「雅宗、これ」
「あ、小梅ちゃんおはよー」
「おはよう。これなに?」
「身体大丈夫? 急に気失って超びっくりした。ごめんね玄関で好き勝手して」

手錠のついた右手で頬に触れられる。

いや、謝るところが違……くもないけれど。

「考えたんだけどさ?」

きゅ、と手錠の繋がる手が握られた。

「僕ら両想いってことだよね。それなら付き合うじゃん? それから一緒に棲むよね」

その思考回路に、宇宙が視える。
雅宗は急にいきいきとして、その手を振った。