君の胃袋を掴む


器用に煙草を咥えながらそう答えた。

「えー、だれ?」
「ともだちい?」
「誰だろーね」

慣れた往なし方。私がぼんやりとそれを見ていたのに、気付いた雅宗が顔を上げる。

「あ、小梅ちゃん」

話しかけられ、足が止まった。

「おかえりー」

にこ、と笑って雅宗が言う。

「ただいま」

なんでここにいる、と訊くより先に、反射的に口から出た。
ここは公道なのに。

女性二人は私を見て、「女じゃん」「萎えたー」と言い去っていく。

熟、雅宗の周りの女は勝手だなと思う。それは雅宗自身もそうなのだろうけれど、私にも当てはまる。