君の胃袋を掴む


え。
エプロンの紐を持つ手が止まる。

……何をしに来たのだろう。
怒ってるわけじゃないのか。

いや、そもそも雅宗って他人のすることに怒ることが少ないし。
私から返信がないからとか、ご飯作らないからって苛つくことはないんだろう。
他にご飯作ってくれる女子だって何人も居るだろうし。

雅宗の睫毛の長さに苛つく私とは大違いだ。

大きい問題に自分が勝手にしていただけで、気が抜ける。実際、こうなるだろうと思っていたのは私のはずだったのに。

明日、ちゃんと話そう。
そう決めた。