君の胃袋を掴む


大学では点呼されることもあまりないので、同じ苗字の人と会うことは無かった。

「じゃ、同じ苗字同士仲良くしてください。大湖って呼んでよ」
「こちらこそ。私も小梅で」
「そうだ。今度の飲み会、来ない?」

その誘いに、希帆の方を見る。説明を求む、と。

「まあ、飲み会という名の合コン。普通にここの大学の人もいるし、ただの飲み会になりそうだけど」
「出会いの場ってことで。あ、彼氏いる?」

今更の確認に首を振る。そう見えなかったのだから、誘ったのだろう。

近くを通りかかった大湖の友人に話しかけられ、座って数分もしないうちに立ち上がって行ってしまった。