君の胃袋を掴む


「あれでゼミの人気高いのが納得いかない」
「毎回成績順だもんな。ここ良い?」

爽やかな笑顔が向けられ、私も変な笑顔を作ってしまった。

「どうぞ」と手で指し示す。希帆は思い出したように、男子を指した。

「同じ学科の高橋大湖。で、高校一緒だった髙橋小梅」
「お、苗字一緒だ」
「一緒のひと多すぎて、名前で呼ばれるよね」
「わかる! 名前呼ばれすぎて苗字で話しかけられると違和感ある」
「なにそのタカハシあるある」

希帆が笑う。

私が高校の頃から男女問わず名前で呼ばれているのは、クラスに高橋が二人以上いたからだ。