君の胃袋を掴む


「じゃあ夕飯パスタが良い」
「麺ある?」

乾物の棚を目で探す。桃を剥き終えて、皿に盛った。雅宗のもとに出す。

「桃が綺麗だ」
「それは桃に対する賛美?」
「柔らかい桃だと皮剥くの大変じゃん。小梅ちゃん天才だね」
「それはどうもありがとうございます」

四年も同じように褒められているので、最初は否定していた褒め言葉も最近は受け流し始めている。

乾麺のストックの中にパスタを見つけた。

「トマトとクリームどっちが良い?」

トマト缶も牛乳もあるし、どちらもできる。
カウンター越しに雅宗を見た。