君の胃袋を掴む


……死んでなくて良かった。

もし死んでいたら、私が第一発見者になってしまう。ミステリー小説だと一番疑わしい存在。

ご飯を作りに来て、死体なんて見たくない。

「ただいまー」

タッパーに作り置き料理たちを入れ、冷ましていると、玄関から声が聞こえた。

「おかえり」

ぴー、と丁度ご飯の炊ける音。
リビングに来て、雅宗がこちらをじっと見ている。

「どうしたの?」

まさか今度こそ刺されたのか、と顔をけた。

「包丁買ってきた」
「あ、うん。これは……!」

ぽんと渡された箱に感動を覚える。