何の話? と友人が目で訊いてくる。
何も言うまい、と私は口を噤んだ。
「この前のさ、確かにその通りだなと思った」
お弁当箱を片付けながら、雅宗は静かに言う。
この前のって、思い当たる節が多すぎて分からない。
「信じてもらいたいから、ちゃんと本当のこと言うことにした」
「……そんなことも言ってないような」
「とりあえず、僕のりょ」
「その話、後にしよう。放課後。部活の前に、ね」
クラスメートの前で普通に変なことを言いかねない雅宗の肩をぽん、と叩き、無理矢理話を終わらせた。
放課後、きちんと私のことを待っていた雅宗と共に廊下を歩く。



