マリオネット★クライシス


奪われた時間、
失った時間、
歪められた時間、
もう取り戻せない時間を嘆いて想像を逞しくしたところで、何が変わるわけでもない。

「栞」

横から強い力で、肩を抱かれた。


「親は替えられないし、変わらない。残念だけどな。オレたちに変えられるのは――自分自身と、未来だけだ」


「自分自身と、未来……」


震える唇を結び、視界をぐっと持ち上げる。
頭上に広がる高く青い空は、遠くどこまでも続いているように見えた――母の元までも。


(ねぇ、お母さん。ありがとう、わたしをこの世に産んでくれて)



(そして……さようなら)



「行こっか、ジェイ」
「あぁ」

固く手を繋いだ2人は、力強く一歩を踏み出した――未来へと。



◇◇◇END◇◇◇



最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
まわりみち

(※参考図書 「毒になる母親」キャリル・マクブライド著)