まさか。あの少女か? あわい期待を胸に、木のそばまで近づく。 すると、 俺の足音に反応するように、 目の前には見覚えのある まっしろいワンピースがあらわれた。 ひょこっと顔を出す人物に、 俺は目を見張らせる。 「ふふ、やっと会えた」 そう目の前で、 ふわりと笑顔を見せるのは、 あの時に傘をかしてくれた彼女だった。